明治42年1月、周囲に鉄柵をめぐらせ、煙突には鉄帯をはめて補強された反射炉が完成しています。
大正11年(1922)、内務省に移管されると同時に、反射炉は史跡名勝天然記念物法によって史跡に指定されました。また、反射炉の維持・保存のために有志による「韮山反射炉保勝会」も組織されています。
その後は、昭和5年(1930)の北伊豆地震によって北側炉の煙突上部が崩壊するなどの被害を受けたこともありましたが、昭和32年・60年・平成元年の三回の修理を経て、現在もその姿を間近に見ることができます。幕末期には、佐賀藩や萩藩、水戸藩などでも反射炉が建造されましたが、当時の姿を最もよく残しているのが韮山の反射炉です。さらに、ヨーロッパでは製鉄技術の発展とともに高性能の高炉が開発されて反射炉に取って代わったため、やはり反射炉の遺構は残っていないといいます。そうした点からも、韮山反射炉は製鉄技術史の発展段階を示す、貴重な遺産であるといえるでしょう。
史跡韮山反射炉 |
名 称
指定区分
所 在 地
電 話
所 有 者
管 理 者
敷地面積
建築面積
高 さ
構 造
料 金 |
韮山反射炉
国指定史跡(大正11年3月8日指定)
静岡県伊豆の国市中字鳴滝入268-1
韮山反射炉事務所 055-949-3450
国有(文部科学省所管)
伊豆の国市
3,068u
南炉:約30u・北炉:約30u
約15.7b
炉体部:外部伊豆石組積・内部耐火煉瓦アーチ積
煙突部:耐火煉瓦組積
大人100円 小中学生50円 |
◎三島駅から「伊豆箱根鉄道」利用 |
「伊豆長岡」駅から徒歩20分 |
◎伊豆長岡駅から「伊豆箱根バス」利用 |
「反射炉」停留所下車 |
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