現在の江川邸は東側の平地部分と西側の天神山からなり、平地部分は東西約150m、南北約200m、直角三角形の形状を示す敷地となっています。立地条件としては天神山を最頂部とし、山裾から東にかけて緩やかな傾斜の上に屋敷地を構え、風水害のない好立地にあります。
邸内には敷地のほぼ中央に位置する主屋を中心に、表門、書院、東蔵をはじめ5棟の蔵が立ち並んでいます。内庭には池があり、その南西方向には韮山竹の群生が見られ、「明奉社」の社も鎮座しています。
裏山の天神山には「鎮守社」と接して「稲荷社」、南西に「疱瘡(ほうそう)神」、頂上部には「紅龍稲荷」があり、下って石鳥居の脇には道祖神が祀られています。
これらは重要文化財指定の物とともに邸内の歴史的環境の形成に役割を果たしております。 |